マッシュスタイルラボの「セルフォード」は9月、「ハナエモリ」との協業第2弾を発売する。世界のファーストレディーから着想を得て服作りするブランドの、「森英恵先生に学びたい」との思いが出発点。服作りを尊重しつつ、エレガンスとトレンドを掛け合わせる。2月の第1弾は、ECを含む初日の売上高が1000万円を突破した。第2弾にも期待がかかる。
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服飾雑貨を含めて計10型。前回同様、大きなフリルやリボン、手仕事の繊細さを感じさせる刺繍でオートクチュールを再解釈し、日常でも着られる快適さも考慮した。象徴的なチョウや月のモチーフ、今秋冬のテーマ「ポジティブエレガンス」から色を取り入れた。
胸まで長く垂れ下がった襟のミニドレスは、ドット柄に見立てたチョウが全身に舞う。襟はシアー素材を重ねて奥行きを出し、ジグザグの刺繍で縁取った。カフスはゴム仕様で、腕をまくっても落ちないように。顧客にママ世代も多く、家事や子育てでの利便性を考えた。
ケープカラーが特徴的なショートコートは鮮やかな紫をのせた。前身頃はシンプルなAラインを描きながら、後ろ身頃はフィット・アンド・フレアでドラマチックに。セルフォードで評判のブローチは月のモチーフで作った。四角や丸の様々な形と大きさの石を使い、職人が一つひとつ手作業で石の配置に気を配りながら敷き詰めた。
第1弾のプロパー消化率は80%を超え、最終的には85%を見込む。ラッフルを大胆に装飾したドレスは当初想定した倍以上の売れ行きだったという。ECのバナーで森泉さんが着用した黒色は、公式オンラインとウサギオンラインで販売開始から2日で完売した。
デコラティブなデザインだが、コロナ下で意識している快適な着心地が好評。試着後の購入率も高かった。双方の顧客やふり客の購入もあるという。また、森泉さんを起用したビジュアルのウェブ企画やユーチューブ、インスタライブ配信も奏功した。発売前からプロモーションを段階的に仕掛け、初日から需要喚起できた。
森さんの志つなげる
マッシュスタイルラボは19日、森英恵さんの訃報に接し、公式ホームページやSNSでコメントを発表した。「(協業での)華やかで美しいアイテムは多くのお客様に愛されました。ファッション業界に身を置く私たちは、まさに日本の誇りである彼女から多くのことを教わるとともに、そのものづくりへの姿勢に深く感銘を受けました」とし、今後の事業で森英恵さんの志を未来につなげたいとした。