三越伊勢丹ホールディングス(HD)は今期(25年3月期)、営業利益640億円(前期比17.7%増)、経常利益690億円(15.2%増)を目指す。長期目標の営業利益500億円を23年度に超過達成し、23年度にさらに上積みして2年連続で最高益を上回る計画だ。百貨店を中心に店舗に集めて一人ひとりの顧客を識別化し、個のマーケティングを深化させる。大幅増収の一方で、販売管理費を2.1%増に抑制し、人件費や水光熱費の上昇を吸収する。
(松浦治)
24年度の総額売上高は1兆2800億円(4.5%増)で、伊勢丹新宿本店が4110億円(9.3%増)、三越銀座店が1140億円(8.8%増)の過去最高、三越日本橋本店が1580億円(3.4%増)をはじめ、地域店も岩田屋三越が1300億円(4.4%増)を計画している。「高感度上質コンテンツを拡充し、ハイタッチなMDをさらに拡大する」(細谷敏幸社長)と国内外からの集客に向けた独自性を強化する。