三越伊勢丹、冬のセール4日から 前年より1週間早く

2017/12/08 04:30 更新


 三越伊勢丹は、18年冬のクリアランスセールを1月4日から始める。3日の初売りの翌日で、17年冬に比べて約1週間前倒しすることになる。この間のセールの検証で、「春物をもっと早く、しっかり見たいと要望するお客様が多かった」という。セール期間を2週間で切り上げて、早期に春物を投入する。

【関連記事】三越伊勢丹 18年春物から「アナスイ」を輸入販売

 同社が12年夏から、セールの開始を遅らせてきたのは、本来の実需期に正価販売の期間を確保し、適時、適品、適価の品揃えで顧客満足の向上につなげるため。実際の季節感とMDのズレを修正するのが狙いだった。ただ、販売期間は紹介期、最盛期、整理期の三つに大きく分類されるが、冬物の整理期が後ろ倒しになることで、春物の紹介期が短くなってしまった。

 セールの開始を前倒して早期に処分し、春物の立ち上がりを明確にして紹介期を確保する。結果的に分散化していた百貨店各社のセール時期がほぼ同じになる。今冬物は年内の正価販売が上向く一方で、取引先の生産抑制が続いており、セールでの適品確保が焦点になる。

 夏のクリアランスセールは、支店、地域店の顧客ニーズや競争条件を踏まえて、最適な時期を設定する。夏は冬と季節が異なり、気温が高い「暑い夏」が長期化する傾向にある。正価品はサイズ、色など欠品をなくして、セールは顧客ニーズに合わせて期間、時期を設定する方向で検討している。ただ「基幹3店と支店、地域店で一物二価にはしない」という。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事