三井不動産 出資先ベンチャーと連携しECブランドの成長を支援

2024/06/19 18:00 更新


 三井不動産はコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)で出資するベンチャー企業などと連携し、ECブランドのOMO(オンラインとオフラインの融合)型期間限定店舗の出店と自動倉庫を活用した物流体制構築の新たなプラットフォーム事業を本格的に始める。ECブランドのリアル店出店のニーズに対応し、成長戦略を支援する。 

 (有井学)

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 CVCなどを行うイノベーション推進本部ベンチャー共創事業部が主体となって取り組む。出資先では統合コマースプラットフォーム「イーシーフォース」事業のスーパースタジオ、期間限定店出店支援のオンラインプラットフォーム「ショップカウンター」事業のカウンターワークス、物流フルフィルメントプラットフォーム事業のオープンロジ、出資先以外でEC事業者のフルフィルメントサービスを行うエクシーク、総合物流企業のロジスティードと協業する。

 OMO型店舗はスーパースタジオと共同で、昨年7月に東京・渋谷のレイヤードミヤシタパークに開設したECブランドの期間限定店「ザ・ストア」の仕組みを活用するとともに、新たにカウンターワークスと協業する。秋にラゾーナ川崎プラザ、ダイバーシティ東京プラザで開始し、順次拠点を広げる。カウンターワークスの持つ顧客基盤を活用し、「幅広いブランドの出店機会を拡大し、三井不動産としても新たな取引先開拓につなげる」。

 物流支援ではオープンロジの約70社の提携先倉庫を活用し、必要に応じて物流倉庫を使いたいEC事業者のニーズに応える。三井不動産の物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク船橋Ⅲ」のロジスティード、エクシークによるEC事業者向け自動倉庫などもプラットフォームとして提供する。今後はオープンロジの提携倉庫として、連携する方針。2月にイーシーフォースとオープンロジのAPI(プログラム同士をつなぐインターフェイス)連携が完了し、イーシーフォースを利用するEC事業者がECサイトでの受注情報の取り込みや倉庫への出庫依頼を自動化できるようにした。今後はカウンターワークスを含め、「EC、リアル店舗、物流の全てでのデータ連携の確立」を目指す。

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