福島県で栽培する綿を広げたい 東京・日本橋の南シャツ 仲間のブランドとも協業

2023/12/04 12:00 更新会員限定


 東京・日本橋にビスポークシャツの直営店を構える南シャツ(東京、南佑太代表)は、被災した福島県南相馬市の自前の畑で栽培した綿花を使ったアイテムの拡大を目指す。自身のブランドのカジュアルライン「M.INAMI」(エムドットイーナミ)だけでなく、南代表と旧知の仲のブランドとも協業し、各自が得意アイテムに落とし込んで訴求する。

(大竹清臣)

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自前の綿花畑を持ち

 綿花栽培に着手したきっかけは、約4年前。生地問屋によるイベントの綿花畑見学だった。東日本大震災の津波被害で塩害にあった田畑の塩抜きをするために綿花栽培する地元の人たちの姿を見て「何かしら貢献したい」と考え、自前の畑を持つことを決断した。綿花畑は2反。日常の農作業は地元の農家の人たちに委託しながら、南代表自身も月1回は現地を訪れる。種まきや収穫の時期には体験会も実施している。

「南相馬市の自前の畑で栽培した綿花を通じて被災地に貢献したい」と南代表

 今回は南相馬市の畑で収穫した綿花のわた30キロにオーガニックコットンを混紡した素材を使った。サーフィンが趣味の南代表が手掛けるエムドットイーナミでは、シャツ(税抜き4万円)やセーター、スウェットパーカ、デニムのシャツアウター(6万円)、デニムとコーデュロイのパンツ(7万円)を作った。シャツは自社工房で縫製した。

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