【ミラノ=高橋恵通信員】ミラノ・ファッションウィークを主催するイタリア・ファッション連盟は7月14~17日、「ミラノ・デジタル・ファッションウィーク」を開催する。21年春夏メンズコレクションと、メンズとレディスのプレコレクションを発表する。
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同連盟が提供するデジタルプラットフォームに、参加ブランドがコレクションの画像や映像、インタビュー、コレクション製作の様子をアップし、ブランドごとに割り振られたスケジュールに沿って視聴できる。発信対象はバイヤーやジャーナリストなど業界関係者。ウェブセミナー(事前登録制)やファッションシステムを担う人物によるレクチャーのライブストリーミング、クリエイターのライブパフォーマンスなどのコンテンツも予定している。同連盟公式サイト、インスタグラム、ツイッター、フェイスブック、リンクドイン、ウェイボー、ユーチューブで視聴が可能。
販売ショールームのセクションも設けられ、イタリアのビッグブランドのコレクションから、新世代デザイナーの新コレクション発表サポートまでを行う。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、同連盟は6月19~23日に予定していた「ミラノ・メンズ・ファッションウィーク」を、9月のレディスのファッションウィークと同時開催すると3月末に発表していた。一方、ピッティ・イマージネ・ウオモは9月2~4日の開催。新型コロナによってファッションシステムの在り方やタイミングなどの変革が求められる中、このデジタル・ファッションウィークは、メンズ、メンズとレディスのプレコレクションの本来のセールス期間に近く、BtoB(企業間取引)の具体策として有効と見られる。同時に「早く正常に戻ろう」という、業界全体の意思を反映した動きの一つともいえる。