日中の気温も少し下がり始め、猛暑日が続いた〝夏〟と比べると格段に過ごしやすくなった。公園や施設の屋上でくつろぐ人も増えてきた。なるべく外出を控えていた人のお出掛け需要も高まるだろう。
日本生産性本部がまとめた「レジャー白書2025」(速報版)によれば、24年の余暇活動参加率の1位は3年連続で「国内観光旅行」。コロナ下以外は1位が続く。2位は「動画鑑賞」、3位は「外食」だった。15年からの参加率上位の推移を見ると、上位10種目はおおむね変わらない。「ドライブ」とともに「複合ショッピングセンター、アウトレットモール」の順位が低下しているのが気になるが、レジャーが多様化していると捉えたい。
レジャー需要自体はさらに拡大しそうだ。同調査によると、勉強や家事を含めた仕事よりも余暇を重視する「余暇重視派」は10年の51.4%から増加が続いており、今回調査では67.8%と過去最高を更新した。なかでも「余暇の中に生きがいを求める」人が過去最高の37.8%となったのには少し驚いた。
レジャーなど体験価値を求める需要がさらに高まれば、お出掛け着、オフスタイルといった大ぐくりの提案では不十分ではないか。レジャーの種類や行き先、目的など。それに応じたきめ細かなファッションの提案が、買い上げ決定率を高める要素になりそうだ。