「ゴールデン・ステート」とは米国カリフォルニア州の別名。1848年にこの地で金が発見されたのをきっかけに始まったゴールドラッシュに由来する。当時、人口200人だったサンフランシスコがわずか5年で3万6000人の都市になるほどインパクトは大きく、発展の契機となった。
そのカリフォルニア州の24年GDP(国内総生産)が4兆1000億ドルとなったと発表された。これを国別ランキングに当てはめると日本を上回り、米国、中国、ドイツに次ぐ世界4位の経済規模となる。シリコンバレー、ハリウッドといった特色ある産業集積地を持ち、世界的なファッション企業やスポーツ・アウトドアブランドも数多く存在する。
日本の各地域も、データで見るとまた違った姿が浮かんでくる。内閣府がまとめた都道府県別の「県内総生産」では、1位の東京は113兆円。国・地域別に換算すると上位22番目の台湾に次ぐ位置。最下位の鳥取は1.9兆円だが、それでも国別146位のナミビアに次ぐ国家レベルのGDPがある。
日本の地方には小国並みの経済規模があると捉え直せば、足元に意外なマーケットがあることに気づく。日本の人口減少を考えると海外販売しか成長の道はないと思いがちだが、ポテンシャルを生かすような地方のGDPを創出する発想がもっとあってもいい。