ターミナル駅が多機能化している。大阪駅北側に隣接するグラングリーン大阪(GGO)は、その実例の一つ。北館と「うめきた公園」の半分が完成した昨年9月から半年で約1000万人が来場した。北館はホテルやイノベーション活動の拠点がメインで、商業テナントは20店程度に過ぎない。集客装置となったのは芝生が広がる公園だ。
3月下旬に開業した南館も二つのホテルにオフィス、多目的施設などが大半で、商業テナントは55店と多くはない。それでもGGO全体で年間5000万人程度の来場を見込む。買い物目的でなくても過ごせる、今までの駅立地になかった空間。それが多様な人を引き寄せ、ホテルや商業利用にも相乗効果を生み出すとみているようだ。
オフィスの内定率は85%、イノベーション活動拠点も入居率は80%以上とのこと。開発事業者は「公園に加え、スタートアップや大学などのイノベーション機能の集積も大手企業のオフィス移転を後押ししている」と話していた。
駅はかつて「通過する場」だった。街も、オフィス街や飲み屋街、住宅街など区分されて開発が進んだ時代があった。人口減少が進む今は、一つの機能だけでは成り立たなくなっているのだろう。駅にこれまでなかったような様々な機能を付加する〝マルチタスク化〟の動きは、今後も広がりそうだ。