《めてみみ》増える部分

2024/07/25 06:24 更新


 小学生の長男が社会の勉強をしている。世界の人口は、私が習った40年前は40億人台だった。それが今では80億人を超えている。今後60年は更に増え続けて、2080年半ばには103億人に達しピークを迎えるという。

 日本の人口は1億2400万人で、すでにピークを過ぎている。50年ごろには1億人を割り込み、70年には9000万人以下になるという予測がある。その頃には65歳以上の高齢者が人口の約4割を占める。

 話を世界に戻すと、出生率が高く人口が大きく伸びているのがアフリカだ。蝶理は債権回収問題でアフリカ事業をいったん止めているが、「簡単に諦めてはいけない市場」(迫田竜之社長)といずれ再攻勢をかける構え。新興国を開拓するにあたり、「切り込み隊長の役割を果たす」のが機械事業だという。中国やインドの自動車などの販売を通じて市場に入り込み、化学品事業などにつなげる〝勝ちパターン〟ができつつある。

 一方、日本は人口が減るが高齢者の数は増え続ける。ここにチャンスを見いだすべきだ。大きなテーマの一つが健康だろう。フィットネス関連に加えサプリメントなども拡大市場で、切り口はたくさんある。

 これから所得が増える新興国でのニーズの取り込みや、先進国での高齢者対策など、〝増える〟部分に目を向ければチャンスは無数に転がっている。



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