《めてみみ》街は変わるか

2023/10/12 06:24 更新


 森ビルは10月6日、東京・虎ノ門に大型複合施設「虎ノ門ヒルズステーションタワー」を開業した。東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅直結で、虎ノ門ヒルズとして4棟目。総延べ床面積79万2000平方メートル、オフィスワーカー約3万人、居住者約1800人の「新しい街」が完成した。

 商業施設は今後オープンする店舗を含め、約170店、店舗面積約2万6000平方メートルに達する。オフィスビル中心だった虎ノ門エリアに一大商業ゾーンができる。ステーションタワーで注目されるのは来年2月末にオープン予定の「ベイクルーズ」の大型ライフスタイル店舗などに加え、地下2階に開設した飲食主力ゾーン「T-マーケット」だ。

 駅改札前の広場とシームレスにつながり、カフェ、バー、醸造所併設のブリュワリーレストラン、『ミシュランガイド』の星獲得店、「中川政七商店」など27店が入る。緑の植栽を多用した共用スペースを軸に滞在機能も充実、東京都心の地下鉄駅前に新しい「サードプレイス」を作った。

 新しい機能を盛り込んだ大型商業施設は街を変える。虎ノ門ヒルズでは「横丁」型の飲食ゾーンなどを入れたビジネスタワーが20年に開業してから、「若い女性を中心に新しい来街者が増えた」という。ステーションタワー開業で、街がさらに変わるのか注目される。



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