電子証明書であるNFT(非代替性トークン)や仮想3次元空間・メタバースを商売につなげようという動きが急だ。企業規模や有名無名を問わず参入が続き、3月24日からは世界初の「メタバース・ファッションウィーク」(MVFW)が行われれる。日本からは「アンリアレイジ」が唯一参加する。
NFTを付与したデジタルファッションがどれくらいの市場を形成するのかは未知だ。まだ始まったばかりだから誰にも分からない。とはいえ、アパレル消費が振るわないから、新たな収益源が出来れば経営上も助かる。
サンプル製作費を抑えられるオンライン上の3Dモデリングを取り入れるところも増えている。これがデジタルファッションの作品作りに生きているという話を聞いた。どっちにしても作るのだから、デジタル作品に転用すればいい。ゼロからやるよりは手間はかからないだろうし、挑戦のハードルは低そうだ。あとはどうやって売るかだが、無名ブランドでも驚くような価格で売れている例もある。やりようもなくはない。
ここまで他人事のように書いてきたが、実は我々のような仕事とも無関係ではないらしい。MVFWはランウェーもあるという。そのコレクションを評する記者は必要ないのか。実写もアニメも批評家がいるからデジタル作品は違うというのも変だ。さて、どうする。