《めてみみ》より良い未来へ

2022/03/11 06:24 更新


 東日本大震災から11年を迎えた。未曽有の被害をもたらしたあの日の記憶は、まだ鮮明に脳裏に焼き付いている。次々と押し寄せる津波の映像は、見たこともないものだった。自然の持つ巨大なエネルギーを前に、自らの無力さを思い知らされた。

 最近の研究で、巨大地震や大津波には一定のサイクルがあることが明らかになった。地層を調べて津波の堆積(たいせき)物を探し何百年前に津波が到来したのかを明らかにすることで、歴史書に記録が残されていない時代の被害も調べられる。瞬く間に世界へと情報が広がる現代とは異なり、天災の記録は地域の伝承として受け継がれてきたが、科学の力でそれも解明される時が来るのかもしれない。

 過去に地球に起こった環境の変化を調べ、現代に生かそうという研究は他にもある。約6600万年前にユカタン半島のメキシコ湾に落ちたとされる小惑星の衝撃が、オゾン層の破壊や低温化を引き起こし恐竜を絶滅に追いやったとされる。この事例との比較で、1月のトンガの火山噴火の地球環境への影響も研究されているようだ。

 原発事故の処理などいまだに課題は山積し、11年を経た今も復興は半ばにある。完全に元の暮らしに戻るすべはないが、より良い未来に向けた模索は続く。人類の知恵や科学の進歩が、少しでもそれに寄与できることに期待したい。



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