最近、ECがなれなれしい。夏の終わり、ある店でセールされていた服を買った際、店頭で勧められてハウス会員になった。以来、直後の「お買い上げいただいた商品はいかがでしたか」を皮切りに、ECに新商品が入荷するたびにその情報がほぼ毎日、SNSに来るようになった。
そこまではまだ良しとしよう。向こうも商売なんだし。問題は12月も半ばを過ぎて届いたメッセージだ。開くと「〇〇様、お久しぶりです。着る服に迷っていませんか?」の文字。続いてこの時期にお薦めの商品の画像が数枚出てきた。
その店で買ってから4カ月が過ぎていた。いちいち覚えていないが、その間、朝起きて、今日着る服は何にしようか迷った日もあったかもしれない。だが、それが何だというのだ。
読んでまず「そんなことECに聞かれる筋合いはない」と思った。そしてその店で買った時、セール品を買おうとする自分に、店員さんが他のセール品も持ってきて比較検討を手伝ってくれ、その心遣いがうれしかったことを思い出した。
そのメッセージはAI(人工知能)が来店頻度の低い客向けに考えたのかもしれない。色々教えてくれるのは結構だが、適切な距離感やどんなアプローチをすれば客が気持ち良いか、生身の人間を見習ってもう少しディープにラーニングしてほしいと年の瀬に思った。