自宅で勤務するテレワーク、リモートワークが増えたことで、新しい発見があった。その一つは子供の状況の把握。学校が休みということもあって、今、どんな勉強をしているか、この学年で何を学ぶのかといったことを親が理解できる。入学式以降、一度も授業を受けていないけれど、楽しそうに朝顔の種を植えて水やりをしている姿に心が和む。
新しい発見は子供にとっても同じだろう。普段、親がどういう仕事をしているのかを知らない子供が、親が働いている姿を垣間見ることができる。オンラインで会議をしているときなどは、邪魔にならないように近づいてこない配慮もする。授業参観や社会見学といったイベントでしか確認できなかったことが、テレワークの結果、可能になったというのも皮肉なことだ。
働き方改革が叫ばれながら、なかなか改革が進まない企業も多い。しかし、テレワークの推奨という外圧によって、思わぬ形で働き方への意識が変わるのかもしれない。都心まで乗車率120%の電車に乗って出勤する。これが果たして幸せな生活と呼べるのか。社会のひずみや都市インフラの問題点が新型コロナウイルスの広がりによってあぶり出された。
おそらく、全世界が生き方や働き方、家族との過ごし方を見直すのだろう。前を向いて考える時間はたっぷりある。