《めてみみ》シーナウ・バイナウとバーバリー

2018/03/05 04:00 更新


自由の象徴、虹色を強調した「バーバリー」18~19年秋冬ロンドン・コレクションより

 18~19年秋冬レディスコレクションが佳境に入った。今シーズンは、アメリカを背景にしたアイテムや素材が広がっている。1月のメンズコレクションでも見られた傾向だが、レディスにも波及している。

 中わたのボリュームを生かしたアイテムも増えた。モコモコのパッドを入れたアウトドアウェアやワークウェアを取り入れたスタイルだ。ここ数シーズンのビッグシルエットの流れが、ワークスタイルとともにさらに加速している。

 注目したいのは「シーナウ・バイナウ」のショーの今後。コレクションを直接、販売促進につなげる意図で始まったシーナウ・バイナウは、この間、急速に減っている。「ショーで見てから店頭に並ぶまでの半年間、顧客はそのモチベーションを維持できない」という発想で、インターネットの発展とともに台頭した。しかし結局、ハイファッションのビジネスサイクルにはマッチしないのだろうか。

 シーナウ・バイナウを続けているブランドの代表といえば「バーバリー」だが、そのバーバリーも今回は全てがすぐに買えるものではなく、秋口に販売されるものが増えた。そして、ついに発表されたバーバリーの新人事。元「ジバンシィ」のリカルド・ティッシを迎えたバーバリーは、果たしてシーナウ・バイナウを続けるのだろうか。そこにも注目したい。



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