《めてみみ》その手があったか

2017/11/29 04:00 更新


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 本社上海事務所の入っているビルの1階で催事があったのでのぞいてみた。靴やかばんなどが定価の半額程度で販売されていた。有名ブランドの箱がところせましと並ぶ。大勢の人が箱を一つひとつ開け、中を確認していた。何だか、その勢いに飲まれ、気が付けば箱の中身を確認する人混みの中にいた。

 買おうと思ったブランドは1足なら368元、3足以上であれば3足目から1足280元になるという。しかし3足も靴は必要ないと思い、1足持って列に並んだ。伝票を書いてもらおうと思ったら、係の人が3足以上買えば安くなると言っている。いや3足も必要ない。そう答えると、後ろに並んでいる知らない人を指し、彼女と一緒に買えと言い出した。

 やや面食らっていると、私の横で伝票を書いてもらっている50代の女性2組が、その方が安くなるから一緒に買いなさいと言ってくる。私の後ろにいた若い女性も、私と同様にビックリしていたが、周りの人たちの勢いにのまれ、その場にいた3人で合計6足の靴を共同で買うことになった。

 めでたく靴を280元で買えた。支払いは支付宝(アリペイ)だ。若い女性に私が280元を送金し、彼女が3人分の合計金額をお店に払って買い物は完了した。時間にして5分ほどの出来事だった。ベテラン販売員のノウハウとパワーに敬服した。



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