ラフォーレ原宿は6月と12月に1日だけ通常の営業終了時刻を早め、夜に招待客限定のパーティーを開いている。飲食店の一部とゴルフスクールを除く全店が参加、顧客を対象に特典サービスの提供のほか、限定商品の販売や次シーズンの先行受注会などを行っている。毎回盛況で、27回目となった7日は3時間で約5200人が来場、12月企画として過去最多となった。
商業施設の顧客限定イベントはハウスカード会員を招待する企画が多い。ラフォーレも最近、館としてハウスカード会員の招待も始めたが、大半の招待客は各店舗が呼んだ顧客だ。
パーティーは店舗にとっても、客をもてなし、末永いファンを作るための重要な機会。「各店舗にはパーティー終了から半年後の開催に向けて、次の顧客を作るように働きかけている。これが浸透し、店ごとに顧客作りに工夫を凝らすようになった」という。
各店舗の取り組みはパーティーの盛り上がりだけでなく、普段の販売にもつながっている。ラフォーレの全館売上高は今期(19年3月期)で4期連続の増収となる見込みだ。
パーティーで楽しむ客の様子を見て、「売れない」とされるファッションも仕掛け次第で可能性がまだ広がると感じる。1店舗ごとの努力と工夫の積み重ねと、それを後押しする施設による場作りがますます重要だ。