中小メンズブランドでも海外販路を開拓する動きが目立ってきた。欧州を中心に日本の物作りと感性が評価されていることが背景にある。ただし、単発で合同展に出展しただけでは成果は得られない。海外で実績を上げるには継続出展による信頼性を高めることが重要になる。国内の卸売市場が縮小するなか、今後、海外を目指すブランドは増えそうだ。
(大竹清臣)
ギャラリー・ド・ポップのメンズブランド「サージュデクレ」は、パリの合同展に12年間休まずに出展を続け、24年春夏物でも海外の卸先を増やしている。欧州を中心に約20カ国で50社まで広がった。欧州以外では韓国が増えてきた。
大手セレクトショップとの別注企画を含めると国内売り上げの方が大きいものの、インラインの卸では7割を海外が占める。3年前に動画も見られるオンライン受発注のシステムを導入し、全品番の生地スワッチを全卸先に配送した。その結果、「コロナ禍でも海外の卸売りを継続でき、信頼関係も深まった」(千田仁寿デザイナー)という。
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