23年度の大手・総合商社の業績は、国内市場に向けたアパレル製品の増産が進み、OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)事業の復調が目立った。国内外の先行きに不透明感が深まるなか、多様で柔軟なサプライチェーンの再構築や、海外市場の拡大に向けた戦略も進展した。
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初の全事業会社黒字
伊藤忠商事繊維カンパニーの前期業績は「業績確認が可能な01年以降で初の全事業会社が黒字を達成した。安定的な基盤づくりが着実にできた」。その結果純利益(IFRSベース)で前期比15億円増の270億円となった。特にOEM関連のロイネ、三景、ユニコ、伊藤忠モードパルが好調に推移。「コロナ禍明けでアパレル各社の需要増を取り込めた。特にロイネは利益倍増となった」。
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