要介護者向けカジュアル「ワンセルフ」がスタート

2019/02/08 06:26 更新


 広島県福山市の縫製業、マルカ(後藤賢二社長)は、オリジナルのユニバーサル衣料ブランド「ワンセルフ」を立ち上げた。

 要介護者向けのカジュアル衣料で、一人でも着やすい工夫を随所に凝らした。第1弾としてメンズボタンダウンシャツ(8900円)を販売、今後は福山ならではのデニムを使ったアイテムなども検討する。

 きっかけは、後藤社長の友人が脳出血の後遺症で片側まひとなり、「簡単に脱ぎ着できる普通の服を作ってほしい」と相談されたこと。手足にまひを持つ介護者向けの衣料は一般的なデザインの服が少なく、縫製業としてこうした課題を少しでも解決したいとの思いからブランドを立ち上げた。

 開発には広島県医工連携プロジェクトのサポートや、広島県作業療法士会からもアドバイスを受け、商品に反映した。例えばボタン部分はボタンのディテールは残しつつ、着やすいように全て面ファスナーに切り替えた。また、袖を通す場所がどこかすぐにわかるように、アームホールの内側にパイピングを施した。そのほか、左右どちらのまひの人でも着やすいよう胸ポケットを両胸につけたり、袖の剣ボロの切り込みも長めに取り、脱ぎ着しやすいようにするなど、工夫を凝らした。

 商品は、オックスフォード2色とギンガムチェック2色で、M、L、LLの3サイズ。ECから販売をスタートする。

ボタン部分に面ファスナーを使い、脱ぎ着しやすく
面ファスナーの色も上から2番目だけを変えるなど、掛け間違いを防ぐ工夫も


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