ユナイテッドアローズがプロデュースする「マーモット・キャピタル」の24年春夏物は、撥水(はっすい)やベンチレーションなど春夏の気候に合わせた機能性を持つアイテムに、明るい色やグラフィックで取り入れた、タウンウェアとして使い勝手の良いアイテムを企画した。
(柏木均之)
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全22型。23年秋冬と同様、アウトドアブランドである「マーモット」のアーカイブをベースに、シルエットや色をタウンユース向けにアップデートした商品を企画した。アノラック(税抜き3万円)は、80年代のカタログにあった「リンクス」というモデルをベースにした。ラグランスリーブと襟元のハーフジップが特徴で、大ぶりなカンガルーポケットの両サイドにはハンドウォーマーポケットが付いている。同素材のカーゴパンツ(3万円)は膝下部分がジッパーで着脱でき、ショートパンツにもなる。
シェルジャケット(2万4000円)はパープルとピンクの生地をはぎ合わせてあり、あえて透ける素材を使った。中に着たトップの色と重なって見えることで、着る人によって異なるニュアンスを楽しむことができる。ブラウジング用のドローコードのトグルにも透明パーツを使った。同素材のスカート(2万1000円)も企画した。
Tシャツ(9000円)は、マーモット・キャピタルのディレクターを務める菊乃さんの知人であるアーティストによる、花と人の顔をモチーフにしたグラフィックを配した。花柄をプリントしたショーツもある。スリングバッグも作った。大ぶりなサイズで、肩から斜め掛けでき、傘やボトルが入るドローコード付きポケットが二つあり、メインコンパートメントにはA4のノートパソコンを収納できるスペースも作った。
菊乃ディレクターに聞く 春先も一日中着られる商品を
着心地が楽で、便利に使えるから家の中でも外でも気づいたらずっと着ている。そんな服を目指しています。春夏はSNSでつながりのあるアーティストに依頼し、Tシャツのグラフィックを作成してもらいました。ぱっと見て何だろうと思って目を凝らすと花や人の顔だとわかる、ユーモラスな作品です。
アノラックはずっと作りたかったアイテムです。ベンチレーションを付けているので暖かい日中にもこれ一着で過ごせるし、裾を絞ってブラウジングすれば、日が暮れて気温が下がってもそのまま着ていられる。
着る人が手ぶらで出かけられるよう、アウターにはポケットをいっぱい付けていますが、今回はバッグも企画しました。収納力があって仕事にも使えるし、肩から斜め掛けするスリングタイプなので、アウター同様、両手がフリーになります。