子供服専門店のマーキーズ(堺市)の低価格業態「LSPバイマーキーズ」が好発進している。今春開業したイオンモール豊川に出店し、売り上げが予算比23%増で推移している。都市型SCを中心に店舗網を拡大してきたが、新業態は「子供市場で一番層が厚い足元商圏」(廣畑正行社長)を攻める足がかりとする。
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「LSP」は低価格オリジナルブランドで、新業態はこれを中心に揃えるほか、低価格のセレクト商品を扱う。運営面では、通常よりもハンガー掛けのディスプレーを増やしたり、サイズチップを付けるなどで売り場の作業を効率化した。オープン後の客層は非会員の新規客がほとんどを占め、客単価は約3000円。今後も生活に根ざしたSCへの出店を進める。
今春、なんばパークスに出店した新業態「オヴィマーキーズ」は、レディス、キッズ主体のセレクトショップで、ファッション好きのアッパー層が対象。同社にとってチャレンジ要素の強い店となる。海外から買い付けた商品が揃うのが今秋からのため、現在はオリジナルの子供服が中心に売れているが、レディスの古着や作家の期間限定店など新しい施策にも反応は良い。近隣店の売り上げにも影響がないため、時間をかけて育成する。
同社の23年7月期の売上高は50億円(前期比28%増)に到達する見込み。期末店舗数は57。引き続き出店には意欲的で、今秋も2、3店を出す計画だ。