好調続く子供服店マーキーズ、低価格商品が売り上げを引っ張る 新業態にも挑戦

2023/03/23 06:28 更新


なんばパークスに出店した新業態「オヴィマーキーズ」

 子供服専門店のマーキーズ(堺市)が依然好調だ。22年8月~23年1月の売上高は前年同期比28%増。23年7月期の売上高は50億円(前期比28%増)に到達する見込みで、前期に続いて売り上げ、利益ともに過去最高を見込む。今春は二つの新業態を出店するなど、同業他社が出店に慎重な中で挑戦を続ける。

 上期は、前期に大ヒットした中わたジャケットの生産量を増やしたほか、ひょうたん柄のキルトジャケットやプリントスウェットなど3000円以下の低価格商品が売り上げを引っ張った。実店舗の売上高は26%増。客数が40%増と伸び、低価格商品が集客に寄与しており、課題だった80~95センチのベビーサイズも好調で、新たな子育て世代を取り込んでいる。外出意欲の高まりで、駅前立地や大型SCなどコロナ禍で厳しかった店が特に伸びている。ECも在庫を確保したことで15%増だった。

好調が続くマーキーズ

 2、3月も好調で、2月は冬物のアウターが月末まで売れ、3月は以前より生産リードタイムを長めにとったことで商品が順調に揃い、季節の変わり目需要を取り込んでいる。

 新業態は対象が異なる2店を出す。3月15日になんばパークスに出店した「オヴィマーキーズ」(売り場面積178平方メートル)はレディス、キッズ主体のセレクトショップで、ファッション好きのアッパー層を対象とする。古着やリメイク品、ロサンゼルスで買い付けた日本初進出のブランドや日本の作家の食器、インテリア雑貨、絵などを販売する。既存のマーキーズは廣畑正行社長が立ち上げ、成長させてきたが、オヴィの開発は廣畑哲平専務やスタッフらに委ねた。「業態を一から開発する経験を積んで欲しい」(廣畑社長)という人材育成、モチベーション向上の意味合いもある。30日には、愛知県で開業するイオンモール豊川に、「LSPバイマーキーズ」を出す。「LSP」は同社の低価格オリジナルブランドで、これを中心に揃えるほか、4割は低価格のセレクト商品を扱う。中心価格は約3000円。

「オヴィマーキーズ」の米国古着コーナー
スタッフが描いた絵も販売

 既存のマーキーズは今春、ららぽーと門真、北九州ジアウトレット、大分のトキハわさだタウンに出店する。期末店舗数は57となる。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事