ジェンダーにこだわらず好きな服を着たいというニーズが高まっている。ただ、異性の服に興味があっても、実店舗では「恥ずかしい」などの理由で試着や購入しにくい人は多い。ECであればその悩みを解消し、性別関係なくファッションを楽しめる可能性がある。そう考えるのが、サイズレコメンドエンジン「ユニサイズ」を提供しているメイキップ(東京)だ。
ユニサイズは、試着によるサイズ確認がデジタルでできるバーチャルフィッティング機能。導入している200以上のブランドのECを対象に24年9月の試着回数(ユニセックスアイテムは除く)を前年同月と比較したところ、男女両方で異性のアイテムを試着し、購入する人が増えている。特に女性が顕著で、5回に1回は男性のアイテムを試着していることがわかった。
男性が試着した68万7836回(前年同月は67万2694回)のうち、異性のアイテムを試着したのは5万1404回(3万6834回)で、全体の7.47%(5.48%)を占めている。女性が試着した272万7527回(254万6462回)のうち、異性のアイテム試着は53万2331回(46万400回)で、全体の19.52%(18.08%)だった。異性のアイテムを購入した件数は男性で1.5倍、女性で2倍に増加した。
この結果から同社は、「ジェンダーレスファッションを楽しみたい需要をECがうまく拾っており、さらに異性のアイテムであるからこそサイズが重要になっているのではないか」としている。