仏LVMH7~9月 中国市場振るわず4年ぶりの減収

2024/10/21 06:25 更新


 【パリ=松井孝予通信員】仏LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトングループの24年7~9月の売上高は、前年同期比3%減(為替変動などを除いた比較可能ベース)の190億ユーロとなり、四半期売上高として20年10~12月以来の減収となった。

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 同グループの売上高は19年からポストパンデミック(世界的流行)を経て23年に1.6倍に達したが、そのけん引役だった中国市場の低迷により、特にレザー商品が影響を受けた。グループ全体の売り上げの約50%を占めるファッション&レザーグッズ部門は5%減の91億ユーロだった。日本を除くアジア地域で16%減、前期に57%増だった日本市場は、円安効果が持続し20%増だった。

 ワイン&スピリッツの減収幅が最も大きく7%減、ウォッチ&ジュエリーは4%減。パフューム&コスメティックとセレクティブリテイリングはそれぞれ3%と2%の増収だった。

 LVMHは今後の市場リスクを予想するのは難しいとしつつ、上半期の成長減速を受け、すでに業績改善へ着手し、「ジバンシィ」「フェンディ」の経営トップとアーティスティックディレクター(AD)を交代、「オフホワイト」を売却した。最近の「セリーヌ」のAD交代も中国市場をにらんだ戦略との見方もある。



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