「ローリーズファーム」 大人に響くデザイン、品質に

2019/03/01 06:26 更新


 アダストリアは、リブランディング中のレディスブランド「ローリーズファーム」で19年春夏、30代を中心とした大人女性の心に響く商品のデザインや品質に力を入れている。2月27~28日に開いた展示会では、大人っぽく変わったことを単品商品やスタイリングで印象付けた。

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 ヤングレディス市場を代表するブランドの一つだが、最近の客層の変化を踏まえて20~30代、特に30代をコアターゲットに設定した。ただし従来と違う客層を狙うのではなく、「今お店に来ている大人の女性に、より満足してもらえるブランド」(牧野辰彦ローリーズファーム営業部長)を目指す。

 19年春夏商品は、甘さ控えめのフェミニンカジュアルや、ブランドらしいベーシックを今っぽく表現した。小花柄スカート、ブルーストライプのシャツワンピース、トレンチコート、ジャケットとボトムのセットアップなど。リネンやコットン、アースカラー、民族調の柄にも注目。一点一点は比較的シンプル、クリーンで大人が着やすい。ワントーンコーディネートや縦長のシルエットなどスタイリング提案で感度を上げる。

 自社の生産背景を活用し、商品のクオリティーも高めている。春夏は、トルコオーガニックコットンやリネン、USAコットンなど素材軸で作り込んだ商品も扱う。

 価格帯も見直すが、「極端に価格を上げた商品はブランドに求められていない。自信を持って大人の女性に提供できる商品を追求しつつ、いくらなら通用するのかも見極めた上で販売したい」という。スカートで4500~5500円など。一品単価よりも、セール抑制による客単価アップを重視する。そもそもの生産量を絞りつつプロパー価格でしっかり売り、無駄な値下げを減らす。鮮度ある売り場で、売り切れる前に早く買いたくなる好循環を作る。今年は春物を2週間ほど早く立ち上げ、順調という。

 リブランディングの成果は18~19年秋冬から出始めており、アウターやワンピース、スカートが売れた。狙い通り30代女性が増えたという。販促では、イメージキャラクターに女優の長澤まさみさんと夏帆さんを起用し、ユニークかつおしゃれなビジュアルでブランドの変化を発信した。19年春夏も引き続き2人を起用し、大人層への浸透を図る。

展示会ではスタイリングでも大人っぽさを表現した
トレンドを取り入れつつも着やすいデザイン


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