ロンヨンJ、ミャンマーにプリント工場

2015/07/28 06:05 更新


 スポーツウエアのOEM(相手先ブランドによる生産)が主力のロンヨンジャパン(大阪府吹田市)は、ミャンマー・ヤンゴンに独資でプリント工場を設立し、稼働を始めた。現地には主にカジュアルやスポーツウエア向けの縫製工場はあるが、「プリントの背景が乏しく、不良品も少なくない」と同社。このため、中国の自社工場で日系ブランド向けに蓄積してきた加工をミャンマー工場でも行う。

 同社はヤンゴン国際空港から約10㌔のシュエリンパン工業区内に、2月現地法人、6月プリント工場を設立した。工場の床面積は約1500平方㍍。9ラインを設け、シルクスクリーンプリントを生産する。日本への納期は1カ月弱。現在は日系企業のスポーツ、アウトドアアパレル向けに5ラインが稼働。11月にはフル稼働する見込み。日本人1人が駐在し、ほかOEMの管理担当者含め18人が勤務する。フル稼働時には35人まで増員する予定だ。

 同社は12年からミャンマーでOEMを開始。複数の協力工場を活用し、縫製から加工まで対応していたが、プリント技術には課題があった。一方、中国では自社工場を構え、縫製から各種プリントの加工知識・技術を10年以上蓄積してきた。そのノウハウをミャンマーでも生かし、ASEAN(東南アジア諸国連合)で拡大するアパレル生産の需要をつかむ考え。

 ミャンマー工場には中国工場と同じ設備、インクを備えたほか、シルクスクリーンプリントを担当する15人のうち、3人は中国で専門知識・技術を習得した技術スタッフを配置した。中国工場とはオンラインで逐一、オーダー状況を共有し、各種生地に最適なインクの選定、乾燥時間などを指示する。自主検査ができる試験室も中国工場と同様に設け、品質レベルの向上・安定化に努める。



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