「現状維持はダメ。守るためには攻めなければ」。こう強調するのは、アウトドア用品メーカー、ロゴスコーポレーションの柴田晋吾取締役副社長だ。
ここ数年のキャンプブームでテントが普及し、マーケット全体で大型テントの販売は振るわないが、「ロゴス」では24年も新作を投入。天窓付きや、ポンプ内蔵型のエアテントなど、「ワクワクするものをトータルで作る」姿勢を崩さない。
アウトドアを体験できる施設への支援も強化する。自治体や鉄道事業者など、「コロナブームのおかげで話し相手が増え」、バーベキュー場などの運営をサポートする、ブランド名を冠した「パワード・バイ・ロゴス」業態への依頼は絶えない。
24年は、グランピング用の常設大型ドームテントなどを提供するプロジェクトを始める。
ブランドのメインターゲットである小さな子供に対する提案も継続。今秋には、火や木を主人公にした絵本を出し、自然と触れ合う魅力を伝える。製品カタログも図鑑風に仕上げて、アウトドアの楽しみを訴求する。「マーケットはシュリンクしているが、ブランドの本質を変えることはない。新規取引先のニーズをすくい上げながら、対応できるようにしていきたい」とする。
(杉江潤平)