レンチンググループは20年末までにタイ・バンコク郊外のプラチンブリ・304工業団地内に、差別化セルロース繊維「テンセル」の新工場を建設する。最先端の製造技術を備え、年間10万トンの生産能力を目指す。
すでに用地を買収、今後数カ月内に工場建設に必要な許可証を取得。18年第1四半期中に、具体的な建設計画を決める。
ステファン・ドボスキーCEO(最高経営責任者)は、「アジア圏はレンチンググループの売上高の70%を占める。タイでのテンセル製造は、グループのテンセル製造のネットワークを強化する上で理にかなっている。持続可能な植物由来繊維の供給をさらに広げ、顧客のビジネス成長を支援したい」と話した。
同グループは、テンセルと「レンチング・モダール」のスペシャリティー・ファイバーの販売比率を50%に高める中期経営目標「スコアテン」を掲げている。テンセル製造の拠点は、オーストリアのレンチング、ハイリゲンクロイツ、英グリムズビー、米アラバマ州モービルの4カ所。世界的なテンセル需要の高まりを受け、モービル工場の増設を決めたばかりだ。