仏ル・ボン・マルシェで初のオークション

2021/06/08 10:59 更新


スティグ・リンドベリの「ベルサ」

 パリ左岸の百貨店ル・ボン・マルシェ(LBM)が、競売会社ピエール・ベルジェ&アソシエと協業し、パリの百貨店では初の試みとなるオークションを開催する。

 これは同店が昨年1月に立ち上げた実験的文化プログラム「オフ」の一環。ロックダウン(都市封鎖)下では文学、アート、歴史、美食などをテーマにしたイベントをデジタル配信し、地元におけるコミュニケーションを強めてきた。営業が再開され、いよいよ体験型の「オフ」が本格起動する。

 同店の建築史と装飾芸術史をつなげる発想から生まれた同オークションには、親しみのある20世紀のオブジェ、照明器具、家具・調度品など120ロットが出品される。なかでもデンマークの1930年代のランプ、西武百貨店の包装紙(59年)も手掛けた北欧デザインの巨匠スティグ・リンドベリの陶器「ベルサ」シリーズ、アルネ・ヤコブセンがデザインした「アリンコチェア」(69年制作の4本足バージョン)などは注目度が非常に高い。

 メゾン館で6月17日まで作品を展示、最終日に同館に特設会場を設けてオークションを開催する。事前登録でオンラインでも参加できる。

アルネ・ヤコブセンがデザインした「アリンコチェア」

(パリ=松井孝予通信員)



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