三井不動産とMIXI(ミクシィ)は千葉県船橋市のJR南船橋駅前にスポーツや音楽イベントなどを行う多目的アリーナ「ららアリーナ東京ベイ」を開業した。三井不動産は今期から開始した長期経営方針で掲げる「スポーツ・エンターテインメントを生かした街作り」の中核と位置付け、「ららぽーとTOKYO-BAYを中心とした近隣の自社商業施設との連携を促進し、相乗効果の発揮を目指す」(若林瑞穂常務執行役員商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部長)。
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5月29日にメディア向け内覧会と同アリーナが本拠地となるプロバスケットボールチーム、千葉ジェッツの選手などが出演した開業記念イベントを開いた。
同社の物流施設にほぼ隣接し、昨年11月に開業した駅直結の商業施設「ららテラスTOKYO-BAY」、ららぽーと、SC「ビビット南船橋」と近接する。敷地面積は約2万平方メートルで、建物は地上1~4階、延べ床面積は約3万1000平方メートル。客席は1階アリーナ席と2~4階のスタンド席で、最大収容人数は約1万1000人。
商業施設との連携施策として3施設での購買客を対象に公演チケットなどが当たる抽選企画や商業施設での公演の告知、パブリックビューイングの実施、自社EC「アンドモール」でのチケットや公演関連グッズの販売などを行う。ポイントカードやアプリを活用し、顧客基盤を拡大する。
多目的アリーナの開発は三井不動産、MIXIともに初めて。三井不動産は21年に東京ドームを子会社化して以降、スポーツ・エンターテインメントへの取り組みを加速している。4月1日に商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部を新設し、「商業施設とスポーツ・エンタメの魅力を掛け合わせ、リアルな体験価値を求める消費者ニーズに対応する」(若林本部長)。アリーナを運営するMIXIとの共同出資会社に旧商業施設本部、三井不動産商業マネジメント、東京ドームから人材を派遣し、ノウハウを生かす。将来は「船橋以外のエリアの施設との連携も進める」。