《トレンド素材フォーカス》
覚えておきたい旬の編み地5選
デザイナーコレクションやアパレルメーカーの提案から、今秋冬の店頭で頻繁に目にしそうな編み地をピックアップ。凹凸感が際立つ編み地やシルエットが表現しやすいハリコシのある編み地が多い。
■ミラノリブ
横編みや丸編みのリブ編み機で編まれるゴム編みの変化組織。ゴム編みと袋編みを合わせながら作られる。伸縮性が少なく、緻密(ちみつ)でしっかりしているので、ジャケットやコートに向き、今秋冬はロングジレ、ロングカーディガン、コートと様々なアイテムに使用されている。伊ミラノで誕生したのが名前の由来。【関連記事】=ミラノリブ
■ケーブル編み
縄編みともいわれるように、縄のように編まれる横編みの定番柄。立体的な編み柄で、もこもことしたボリュームがあるため、セーターに使われることが多い。「フィッシャーマンズセーター」「アランセーター」と呼ばれる、アイルランド・アラン諸島の伝統的なセーターの基本的な編み模様でもある。【関連記事=ケーブル編み】
■片あぜ編み
ゴム編みに、片側だけタック編みを組み合わせたゴム編みの変化組織。通常のゴム編みに比べ、あぜが大きくはっきり表れるのが特徴。厚く弾力性があるので、バルキーニットに使用されることが多い。
■リンクス編み
リンクス・アンド・リンクス機(両頭編み機)による編物。表目と裏目を組み合わせ、凹凸感のある編み地が表現される。代表は、緯編みの三原組織であるパール編みで、リンクス編みの代名詞にもなっている。
■段ボールニット
表面糸と裏面糸、両者をつなぐ中糸(接結糸)で編まれ、段ボールのような構造になっている。ハリ・コシを備え、厚みがあるが軽く柔らかい。コートやジャケット、トップとシルエットの表現が重視されるアイテムで支持されている。2枚の生地の間にできる空気層で保温性も高い。【関連記事=段ボールニット】
※生地提供=丸安毛糸、高橋ニット
(繊研 2015/07/22 日付 19282 号 4 面)v