英国を背景にした靴作りを得意とする「キッズ・ラブ・ゲイト」(山本真太郎)は21~22年秋冬、1920~30年代の英国の労働者やギャングからイメージした新作を揃えた。砂利道だった当時を思いながら、ラバーディップ加工やスタッズ飾りのシューズを作った。
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ラバーディップ加工は、ドレッシーなブーツのつま先部分を赤や白のラバー樹脂に浸したもの。エレガントでシャープなブーツに、ラバーディップで強いムードを加える。一方、サイドゴアブーツのソール部分をラバーディップしたものは、より一層ワイルドな雰囲気になる。価格は7万2000円。
アッパーにスタッズをびっしりと配したドレスシューズは、カメの甲羅から着想した六角形のスタッズを緻密(ちみつ)に敷き詰めた。ポインテッドトウの色気のある木型の内羽根シューズで、コバを極限まで削り、ヒールも小さくした。そのエレガントなフォルムと立体的なスタッズがあいまって迫力を生み出す。7万6000円。
秋冬は靴以外にも、ボンテージパンツやロングプルオーバーシャツも作っている。靴とのコーディネートを意識して新アイテムを手掛けた。