「ケイスケヨシダ」(吉田圭佑)は、西武百貨店渋谷店のB館1階で、27年春夏のプレゼンテーションを行った。自身にとって身近なワードローブに、80年代のマスキュリンな装いを掛け合わせ、リアリティーのある演出で見せた。
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会場は、かつて欧州のトップメゾンが入っていた空き店舗のスペース。広々とした空間とショーウィンドーに、35体のマネキンを並べて、ケイスケヨシダのブティックに見立てた。入り口前のティザー広告には、常設店のインポートブランドの映像と並んで、27年春夏のルックが映し出される。
「自分が享受してきたファッションのふくよかさを、どう現実につないでいくか。過去と現在を行き来しながら服作りに向き合うなかで、子供のときに日常的に接していた百貨店のエレガントさ、失われつつある豊かさを重ね合わせた」と吉田は話す。
コレクションに反映したのは、80年代のダナ・キャランのムードだ。「モードを大衆化し、セクシーで心地良いヘルシーさを持ったスタイルを自分のものにしたいと取り組んだ」。テーラード仕立てのコートは肩が柔らかに張り出し、脇下に付けたポケットに手を入れるとシェイプされ、逆三角形のシルエットを描く。最初から構築的に作るのではなく、人が着用することで完成するクリエイションに深みが増した。レーサージャケットにも肩パッドが入り、シャツを重ねてストレートスカートにタックイン。逆三角形のシルエットと、深いVラインで胸元を見せるスタイルを繰り返し、官能的な魅力を引き出した。
(須田渉美)
