「カラー」がニューヨークに初めてコレクション(17年春夏物)を持ち込み、プレゼンテーション形式で見せた。トライベッカのスペースを借り、1階でウィメンズ、地下でメンズを披露した。ウィメンズはボックスの上に1体ずつコーディネートした商品を置くスタイル。デザイナーの阿部潤一は、「モノとして捉えてもらい、素材感を間近で見られるように」と語り、ルックブックで見るのとは違った見せ方をしたかったという。
カラーは先シーズンから、ニューヨークのウィリアムソンショールームとセールスで契約している。2シーズン目になり、同ショールームの創業者のデニス・ウィリアムソン氏から「北米での消化率がいいので、もっとみんなに知ってもらいたい」と言われたことが、今回のプレゼンテーションにつながった。
現在、ニューヨークではバーニーズ、ジェフリー、ラ・ギャルソンなどに入っている。売上高の約65%は日本で、海外はヨーロッパの方が北米より多い。しかしウィリアムソンショールームと契約したことで、今後は北米が強化されるとみている。
「アメリカは広いので、知らない店や知らない考え方がいっぱいあると思う。デニスと相談しながら進めたい」と阿部。デニス・ウィリアムソン氏は「カラーのもつ美しい色や素材のコンビネーションは、多くのアメリカのデザイナーにはできないもの。まずはプレスやバイヤーに阿部さんと会ってほしい」と語った。(ニューヨーク=杉本佳子通信員)