ジオン商事 価格帯広げ「ジネス」好調

2018/01/10 04:26 更新


 ジオン商事のキャリア系SPA(製造小売業)とセレクト業態を運営する第2事業部は、「ジネス」や「セピカ」が好調なほか、「ドレスレイブ」は顧客参加型の大型イベントにより収益が安定化している。ジネスと「ティテインザストア」、ドレスレイブの主力店が2月から軒並み改装するため、18年3月期は売上高46億5000万~46億8000万円(前期は46億9000万円)を計画する。

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 ジネスの既存店売上高は17年4~11月で14%増。準郊外型MDに変え、型数を絞り、エントリープライスを設けて、価格帯を広げることで復調した。データの検証の頻度を高め、修正も早めた。セピカの既存店は5%増で推移する。「スリーフォータイム」は主力の雑貨が苦戦するなか、スカートを中心にアパレルが売れ、客単価を押し上げた。

 ドレスレイブの既存店は横ばい。店の個性や特徴が出せていることやイベントにより、収益が安定化した。立地にも恵まれ、ルミネ新宿に17年2月から催事契約で出店、同年7月から区画の賃貸借契約に変わり、一番店となっている。

 イベントは神戸店10周年を機に、神戸店と渋谷店で周年に開催。値引きやポイントアップ以外の顧客還元として、ヘアアレンジと写真撮影、ネイル、有名店のスイーツやドリンクを提供した。写真を撮りたくなる仕掛けとしてワイヤアートや床のシールで店内を飾った。ドレスコードを設け、スタッフは白シャツに蝶ネクタイ、神戸店の顧客は赤またはチェックを着用した。店の商品は半量に絞ったが、店と顧客の一体感や高揚感、10~12年の人気商品のリバイバルを作り、売り上げにつなげた。

スタッフ作のワイヤーアートや過去のルックブックの写真を展示した

 出店は5、退店は4で52店。今期中にあと数店の出店、3店退店を予定する。全ブランド共通で、企画の充実を図る。独自性のある商品を増やし、原価率を高めても、収益が出る店舗を目指す。オリジナル比率は、ドレスレイブで60%弱、ジネスで50~55%。ティテインザストアは30%弱。

ネイルした手をSNS(交流サイト)に投稿する顧客もいた
有名店のスイーツを提供


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