伊藤忠「アウトドアプロダクツ」、日韓で出店強化 アジアで売上高500億円を目指す

2023/12/06 06:28 更新


50周年を機にブランディングを一層強化して価値向上を図る

 伊藤忠商事は、保有する「アウトドアプロダクツ」ブランドの日本・韓国の既存パートナーと新たな契約を結んだ。日本では、ベイクルーズとアパレルに関するライセンス契約とブランドストア展開に関する独占契約を締結。韓国では、ワンダープレイス(ソウル)の転換社債を引き受けた。

 伊藤忠は、アウトドアプロダクツのブランド創設50周年を機に、アジアのファッショントレンドの発信地である日本・韓国の有力パートナーと、小売り分野におけるブランディングを一層強化し、ブランド価値の向上を図る。アジア全域でのビジネス拡大を一層進めることで、5年後に小売りベースで500億円の売り上げを目指す。

 ベイクルーズとの取り組みでは、アパレルとストア全体のディレクションに、セレクトショップ「シンゾーン」を立ち上げた染谷真太郎氏を迎えた。「アウトドア愛好家に好まれる日用品」をキーワードに、「シンプルかつスタンダードで、人々の日常を支えるアパレル・日用品のコレクションを打ち出す」。24年春夏から、ファッション感度の高い層をターゲットに、ブランドの旗艦店に加えて、駅ビル、ショッピングモール業態を中心に出店を開始する。

 韓国では、11年創業のカジュアルファッション小売企業のワンダープレイスの転換社債を引き受けた。ワンダープレイスは、韓国で約60店のセレクトショップを運営しており、17年からは韓国におけるマスターライセンシーとして、約20店のブランドストアを運営している。伊藤忠は「今後、アウトドアプロダクツのブランドストア出店やマーケティングに積極的に投資していく」とする。

 伊藤忠は、12年11月にアウトドアプロダクツの日本・韓国・中国を含む19カ国・地域における商標権を取得。現在では、アジア18カ国・地域を含む33カ国・地域に広げ、日本・アジアを中心に販売している。

 50周年となる今年は、アジアでの更なる成長を図り、中国におけるパートナーである香港のPPWスポーツ&エンターテイメントとの資本業務提携や、バングラデシュでの販売を開始するなど、着実にアジアでのビジネス基盤を拡大している。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事