伊勢丹新宿本店は28日、宝飾品と婦人靴売り場を改装オープンした。ラグジュアリーな環境デザインとブランドの垣根を越えて比較購買できる統一環境を整えた。プレステージゾーンを拡大したほか、ITを活用した接客サービスで新しい購買体験を提供する。両売り場の大規模改装は7年ぶり。
(松浦治、須田渉美)
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宝飾品は面積を1.5倍に拡大し、約40ブランドを揃える。既存の「カルティエ」「シャネルファインジュエリー」「ショーメ」「ブシュロン」などを改装し(一部9月以降オープン)、新規に「レポシ」「ウェレンドルフ」など7ブランドを新規導入した。ハイエンドを拡大したほか、国内外の新進ブランドの編集ゾーンを新設した。
デジタル予約を活用したアテンドサービスをはじめ、「パーティードレスに合う他人と一味違う宝飾品が欲しい」など顧客の望む商品を、店舗以外を含めて探すマンツーマンでのサービスを始める。一方で、VIPサロンを新設し、通常扱っていない1000万円超の高額品や国内外の逸品を販売する。
婦人靴は、プレステージゾーンを改装前の20%増へと拡張、約30ブランドを扱う。「チャーチ」「フェンディ」など約10ブランドではカスタマイズメニューも扱う。
デンマーク発の「エコー」によるミッドソールのオーダーシステム「クワントゥー」を世界で初めて常設導入した。専用の3D足形計測器で足の形を解析、その場でレザースニーカーに入れるシリコーン製のミッドソールを制作する。トータルの価格は7万6000円から。
店独自に、3D計測器を使って足に合ったパンプスを見つけ出す「ユアフィット365」をスタート。婦人靴売り場にある8ブランドで合計1000種類の木型と靴型の情報をデータ化し、足のデータにマッチするモデルをタブレット端末で表示する。扱うモデルは三越伊勢丹のECでも販売する。店頭で計測したデータを連動させ、都内3店の在庫を共有しながらオンラインでも提供するサービスを間もなく開始する。