インスタ発EC続々、ファンとつながる

2016/06/13 06:48 更新


 画像共有SNS(交流サイト)、インスタグラムを発信源とするレディスアパレルECが続々と登場している。常設店・広告に頼ることなく、客と直接コミュニケーションして成長、SNS時代の攻め方が見えてくる。(金谷早紀子)


高い原価率で割安感

 「消費者に近い私が、本当に着たいものを作っています」というのは、「マイクローゼット」(大阪・寝屋川市)を運営する中島千晶さん。30代のママで、〝軍資金〟3万円で始めたECが急成長、昨年9月に株式会社化した。もともとは08年頃にブログでアフィリエイト(成果報酬型)ビジネスを開始。

 読者が増えてきたことから仕入れでECを始め、昨年からは韓国の工場と直接取引し、オリジナル100%に切り替えた。「子供が幼稚園に通い始め、自分のおしゃれにも関心が向けられるママ層」をターゲットに、全て1万円未満で販売する。原価率は一般より高く、客にとっては、リアルショップで見る商品に比べて割安感があると好評だ。

 ほとんどが国産のオリジナルテキスタイルを使用する「チョノ」(東京)は、外部企業のディレクションや企画に関わる中園わたるさんが14年に立ち上げた。

 初めは卸を考えていたが、うまくいかず、「自分で売るしかない」とECを立ち上げた。SNSに強いブランドの管理に携わっているため、ノウハウを学び、そのブランド経由で宣伝もしてもらうなどで情報が拡散、16年度の売上高は前年比3倍を超えそうだ。

国産のオリジナルテキスタイルが特徴の「チョノ」(ルクアイーレ「イセタンアーバンマーケット」の限定店)
国産のオリジナルテキスタイルが特徴の「チョノ」(ルクアイーレ「イセタンアーバンマーケット」の限定店)
「チョノ」が実施するファン向けの展示受注会は、似顔絵コーナーなど家族で楽しめる企画も盛り込んでいる
「チョノ」が実施するファン向けの展示受注会は、似顔絵コーナーなど家族で楽しめる企画も盛り込んでいる

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