訪日外国人 半年で1千万人突破

2016/07/20 16:59 更新


6月は23・9%増の198万人


 日本政府観光局によると、6月の訪日外国人客数は前年同月比23・9%増の198万6000人となり、6月として過去最高だった昨年(160万2000人)を大きく上回った。この結果、上半期(1~6月)は28・2%増の1171万4000人となり、初めて半年で1000万人を突破した。ロシアを除く19の国・地域で上半期の過去最高を更新した。

 4月は18・0%増、5月は15・3%増とここ数カ月の伸び率は鈍化していたが、6月は再び盛り返した。夏休みシーズンの始まりに合わせて訪日旅行プロモーションを継続的に行ったきたことや、クルーズ船の増加が寄与した。

 6月の国・地域別では、台湾、香港、米国が単月として過去最高、英国、ロシアを除く15の国・地域が6月として過去最高だった。とりわけ中国は26・0%増の58万2500人となり、3カ月連続で50万人台を突破。15年8月の59万1500人に次ぐ訪日客数となった。韓国は熊本地震の影響で4・2%減となった5月から一転し、6月は38・1%増の34万7000人とプラスに転じた。

 前年6月が中東呼吸器症候群(MERS)の影響で鈍化した需要の反動増に加え、地震後運休していた九州便の再開などがプラスに働いた。

 このほかインドネシアが33・8%増の2万2900人、フィリピンが48・2%増の2万7600人と、まだまだ数は少ないものの、有望市場として注目されている東南アジアが高い伸びを記録した。

 7月は年間を通じて最も訪日客数が多く、東アジアから多数のクルーズ船寄港が予定されているほか、マレーシアやインドネシアがラマダン明けの旅行シーズンを迎えるため、引き続き期待できる。一方、テロの発生や英国のEU離脱問題など国際的な政情不安や円高傾向が長期化すれば、消費者の旅行動向に影響を及ぼす懸念がある。



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