インプルーヴ 1型10枚の極小ロットでニット製造受託

2019/02/27 06:26 更新


 ニットの企画を手掛けるインプルーヴ(神戸市、鈴木弘美社長)はこのほど、1型10枚という〝極小ロット〟でニットを製造受託する事業を始めた。昨年廃業したニット工場から島精機製作所の編み機2台を譲り受け、大阪の協力工場内に設置した。ロットが小さいため、生産の委託先探しに困っている小規模ブランドの要望を満たす。

 大手アパレル出身の鈴木社長も、独立した30代のころは小ロット生産を委託するところが少なく困ったという。「10とか20とかのオーダーが一般工場の経済ロットに合わないのは仕方ない。だったら自分でやろうと思った」。アパレル販売の不振もあって、ここ1、2年は小ロット生産の要望も多いという。

 「10ピースニットファクトリー」と名付け、1型10枚から受ける。1色ならサイズ込みで10枚、2色なら1サイズで10枚(5枚ずつなど)がベースで、20万円から。料金には、素材選定のアドバイスや編成プログラムの製作、サンプル製作(1着)と修正などを含む。閑散期を探して生産するため、納期は1カ月半から2カ月半。

 編み機は、島精機のSES-S2台で、それぞれ7ゲージ 、12ゲージ専用。ニット生産が盛んな大阪・泉大津市の近郊で、付き合いのある工場内に設置した。協力工場の繁忙期に機械を貸与することで、家賃は発生しないようにした。

協力工場内に設置した島精機製作所の編み機


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