登山熱が盛り上がるなか、業界が持続的に発展するには何が求められるか。登山用バックパックを主力とする仏ブランド「ミレー」の日本法人で製品開発を担う櫻井久男氏と、「ユーチューバーTK」として動画投稿サイトに自ら出演し、「コーデュラ」の魅力を日本で広めている川﨑隆史氏が話し合った。
(聞き手・構成=杉江潤平、中村恵生)
【関連記事】「アウトドアウェアに思うこと」 キーパーソンとコアユーザーが語る
- ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン ブランドマネジメント部シニアブランドマネージャー 櫻井久男さん
- インビスタジャパン パフォーマンスソリューションズ事業部機能資材・アパレル部部長 川﨑隆史さん
ライト層多数参入
――近年の登山用品市場をどう見る。
櫻井 2012年ごろに登山人口は約850万人まで増えましたが、御岳山の噴火(14年)などの影響で参加人口は減少し、コロナ禍では約450万人まで落ち込んだと言われています。コロナ終息以降、これまで登山を楽しんでいた層が戻ってくれば良いのですが、そうはなっていません。一方で、ケーブルカーに乗り切れないほど山に人が殺到するなど、ライトユーザーの参入はすごいことになっています。キャンプや釣りなどと同様、コロナをきっかけにアウトドア全般が見直されたのでしょう。
――ビジネスの状況は。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!