岐阜県在住の母親、松村梨香子さん(38)が5年前に考案した抱っこひも「ヘイバブ」(Hey!Babu)がこのほど、国内の安全基準「SG認証」を取得した。大手企業でも認証が難しい同基準をクリア、今後「ママたちが育児を楽しみながら同時に自分らしさも表現できたら」と松村さん。
ヘイバブの開発は、育児中に「自分らしさやファッションを楽しむ機会を失っている」体験から。そこで新感覚のデザイン性と安全性を兼ね備えた抱っこひもを構想した。これにオーダーメイドの洋服店「ス・ミズーラ」(岐阜市)が試作段階から協力、量産とSG基準取得には繊維メーカー、オールウィン(岐阜県関市)が関わった。
SG認証取得では、耐荷重テスト(赤ちゃんの成長に合わせた負荷試験)、耐久テスト(数万回の使用を想定した強度試験)、有害物質検査(ホルムアルデヒド・化学物質の安全性テスト)、落下防止設計(バックルやストラップの精密チェック)などの厳しいポイントをクリアした。
試作品をSNSで紹介。「岐阜県の現役ママがデザインする、洋服のコーディネートにも映える明るいカラーと華やかなデザインがネット上で大きな反響を呼んだ」という。
EC「ヘイバブショップ」などでの本格販売を準備中だ。価格はシンプルながら上品なデザインのプリマが税込み1万9800円、上品でフェミニンなブルームが2万3100円、柔らかいスカラップ襟デザインのプリュームは2万3100円、SM、MLの2サイズを用意した。
今後は「百貨店婦人服売り場での販売を挑戦、展示会出展や体験イベントの開催、ママたちがつながるコミュニティーの創設などにつなげたい」としている。