サンジェルマンのエコール・デ・ボザール(パリ国立高等美術学校)がスポーツセンターに変身。19世紀初頭の大建築物のガラス屋根の下、オレンジに彩られた空間にはボクシングリングに卓球場、クライミングウォールもあればヨガマットも敷かれている。ここは一体--アクセサリーでエクササイズを楽しむという、「エルメス」のユニークなグローバルイベント(東京、ニューヨーク、台北、上海)「エルメスフィット」の会場だ。メゾンのエスプリを利かせた爽快感が、5日間にわたりパリ市民に参加無料でプレゼントされた。
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ビジューを付けて腕を引き締める「ボクシング・ブレスレット」、革小物を使って筋肉を作る「レザーグッズ・ワークアウト」など、専門コーチの指導による6クラスを用意。メゾンの小物がさりげなく置かれたロッカールームで着替え、参加クラスのアクセサリーを選んだら、さあレッスンへ。片足でバランスを取りながら、空にカレの円を描く。シルクスカーフのムーブメントの美を新発見しながら、呼吸を整える「カレ・ヨガ」。
カレはサンドバッグのスポーツアイテムにもあしらわれ、エレガントな自主トレの相手になってくれる。アフタースポーツは、ボクシングリングがDJセットのライブステージに早変わり。ローラースケートのパフォーマンスが通り過ぎていく。アクセサリーとのアクティブなライフスタイル、クラフトマンシップとの新しい出合いが見つかるイベントだった。
(パリ=松井孝予通信員)