阪急うめだ本店 カスタマイズの「アトリエ」利用者拡大

2019/04/15 06:30 更新


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 「カスタマイズ」に対応にするブランドが増えている。阪急うめだ本店も、実店舗の価値向上を目的とするカスタマイズ工房の位置付けで、17年夏に3階婦人服モードに「アトリエ・ノティファイ」を導入、18年夏に1階バッグギャラリーに「バッグアトリエ」を設けた。両者とも着実に利用客数を増やし、「想像以上に需要がある」(荒木直也阪急阪神百貨店社長)。「自己充足」ニーズに応える一環として、今後もカスタマイズ対応を強化する方針だ。

(吉田勧)

「好きな物」と合わせ

 ノティファイは、レーザープリンターほか各種機器を置き、刺繍、パッチワーク、ペイント、スタッズ付けなどを行っている。モードゾーンへの導入は、ファッションへの関心度が高い人ほど自分らしい表現を求めると見ていたからだ。当初は、デニム商品など購入したものにイニシャルを刺繍することが大半だったが、現在は私物の持ち込みも多いという。親の服や購入した古着のスタッズ付け、ペットの写真をレーザープリントするなどの例もある。

 需要を実感したのが「好きな物とカスタマイズの組み合わせ」。代表例が昨秋の「パフュームクローゼット」期間限定店だ。テクノポップユニット、パフュームのファッションプロジェトでノティファイを活用し、パフュームが監修した3種類のデザイン刺繍などのカスタマイズメニューを新作購入者限定で実施、「一日100点以上」の注文があったという。

 ノティファイのカスタマイズ利用客数はオープン当初に比べて「約2倍」に増えた。理由はブランドとタイアップしたイベントなどを婦人服、紳士服、子供服、化粧品と分野の幅を広げて行っているためだ。「クリエイターウィーク」では体験型ワークショップを実施するなど、ノティファイを全館に生かす。

3階婦人服モードに導入した「アトリエ・ノティファイ」(オープン時)

利用者は5~10%に

 バッグアトリエは、コンテンポラリーゾーンの約20ブランドの購入者に対し、パーツ変更や刻印、ワッペン、スタッズなどブランドごとのカスタマイズメニューに応える工房として始めた。対象ブランドの購入客数の5~10%がカスタマイズを注文する。アトリエ開設に伴い同ゾーンのバッグの販売面積(フェイス)は3割縮小、減収を見込んだが、開業後の売上高は前年同期比5~10%増で推移中。他の百貨店とは違う価値提供が、購買に結びついたとみている。

 このほか、同店主導で企画した絵本作家やクリエイターと協業したトートバッグなど「ここだけの企画」も人気だ。ワッペン付けなどの「デコレーション人気」から、「縫いつける」という本格的なカスタマイズ需要が増えてきたこともあり、今月下旬にリニューアルする。アトリエの業者を入れ替え、持ち込み対応を開始する。メニューの幅も「格段に広がる」という。

売り場中央部に置く「バッグアトリエ」。ライブペンイティングなどアーティストとの協業にも取り組んでいる

世界の百貨店が導入

 カスタマイズは世界的な流れだ。アトリエ・ノティファイは13年3月、パリに路面旗艦店を開設以来、パリやニューヨーク、ロンドンなどの著名百貨店で導入が続く。今後も上海、香港、マカオなどに出店する予定。

(繊研新聞本紙19年2月20日付)


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