阪急阪神百貨店 ウィーチャットペイの「スマート旗艦百貨店」に

2019/07/17 06:30 更新


 阪急阪神百貨店は、テンセント・ホールディングス(中国)が運営する「ウィーチャット」の活用で、どこよりも便利なサービスを提供する百貨店として、中国国外初となる「ウィーチャットペイスマート旗艦百貨店」に認定された。今後もテンセントと共同で「新たなマーケティングを進めていく」方針。

 同社は17年からウィーチャットペイを主要店に順次導入し、18年は「レストランQRオーダー」の段階的導入、19年にはAI(人工知能)を活用した「店内案内」や海外VIP顧客クラブの会員カードの「電子会員化」などに取り組んできた。

 主要4店の公式アカウントのフォロワー数は約3万5000人で、18年9月から本格導入しているウィーチャットペイでの月間売上高は7億~8億円規模という。「日本の消費者の延長」(荒木直也阪急阪神百貨店社長)の位置付けで、「中国人の日常生活に欠かせないメディア」とみているウィーチャットとともに、中国人向けの情報発信や買い物の利便性向上を進めてきた。スマート旗艦百貨店の認定は、これらが評価されたもの。

 16日、会見したウィーチャットペイのフリーダム・リー副総裁は、「決済サービス、再来店、売り上げの最大化」といった「ウィーチャットのエコシステムを阪急阪神百貨店の中に再現することで課題を解決していく」と述べた。荒木社長は「スマートフォンでソリューションすることは中国の方が進んでいる。将来の日本でのマーケティングにつながると思っている。国内客に向けたトライアルとも位置付けている」と語った。

阪急阪神百貨店とウィーチャットペイの会見出席者ら(左から3人目が荒木阪急阪神百貨店社長、右から3人目がリー・ウィーチャットペイ副総裁)


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