ゴルフアパレルを手掛ける国内企業が、海外進出を本格化している。卸売りやライセンス供与で既に参入している韓国市場に加え、新たに欧米や東南アジアなどに照準を合わせる。国内ゴルフ用品・ウェア市場は、コロナによる過熱感が落ち着きつつある。さらなる伸びしろを海外に求め、販路開拓を急ぐ。
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TSIは6月下旬、米ハワイで初めて「パーリーゲイツ」の展示会を開く。現地ゴルフ場やホテル1階の物販コーナーでの販売を想定したもので、ポロシャツやショートボトム、土産にもなるアクセサリー類などでハワイ専用の製品を提案する。デリバリーは12月の予定。年内には、タイなど東南アジアのゴルフ場や専門店向けに展示会を開催するという。
22年からイタリアやアメリカの高級ブティック・セレクトショップに卸売りを始めたキューブは、ウェブ上での展示会や大型合同展への出展を通じて海外の卸売りを強化する。1月には、米フロリダでのゴルフ見本市「PGAマーチャンダイズショー2023」に初出展し、「マーク&ロナ」のカプセルコレクション「Tライン」を発表。新規取引先の開拓につなげた。今下期(23年7~12月)からは台湾やインドネシア、UAE(アラブ首長国連邦)への卸売りを始める。今後もグローバル投資を増やし、22年12月期に43.7%だった海外売上高比率を、早期に50%に引き上げる。
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ユニオンゲートグループは5月16日、台湾に初の海外直営店「ブリーフィングららぽーと台中店」を開設した。バッグを含むほぼ全アイテムを揃える店舗で、ゴルフラインは330平方メートルの売り場の165平方メートル、商品構成で55%を占める。24年1月ごろには台北エリアで「ブリーフィング」の期間限定店、24年9月ごろに台北に直営店を出す計画。一方で21年にアメリカに販売機能を持つ法人、ブリーフィングUSAを設立しており、リアル店開設をもくろむ。
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世界のゴルフ用品・ウェアの市場規模は、25年までに20年比約20%成長し、約1兆1500億円規模になるとの予測もある。一方、国内市場も伸びているが、足元では〝コロナ特需〟が一巡したことや参入ブランドの増加に伴い、流通在庫の滞留が指摘されている。