ギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼがオープン

2019/04/05 11:00 更新


 仏ギャラリー・ラファイエット(GL)グループのコンセプトストア「ギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼ」がオープンした。売り場面積はシャンゼリゼ大通り最大級の6500平方メートル。1930年代のアール・デコが美しい天井まで吹き抜けになった円形状の建物を、コンセプチュアルな商業施設に大改装した。建築の若手スター、ビャルケ・インゲルスが手掛けた。

 ECサイトを発展させてきたGLが、新たにリアル店舗に挑戦する。デジタルのサービスや設備をあえて排除し、客との人間的な関係作りを大切にする。独自に作った研修プログラムで鍛えた300人の「パーソナルスタイリスト」が、客に合ったスタイルを提案していく。

 販売するのは、モードを軸にフードとライフスタイルを合わせた650ブランド(うちプレタポルテ400)。ブランドのインショップやコーナーはなく、自主編成で売り場を構成する。グランドフロアはイベントスペースとコスメティック。2階はクリエイターと新ブランド、小物類、ビジュー、スニーカーなど。最上3階にはラグジュアリーと希少なブランド、またフランスで初めてドーバーストリートマーケットが扱うジュエリーを販売する。ほかに「ジャックムス」とキャビアメゾン「カスピア」の協業によるカフェとレストランもある。

ギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼの2階

 通りに面したショーウィンドーの代わりに、宙に浮いたような巨大な三つのガラスのボックスを設置。オープニングは「シャネル」がディスプレーされている。

 GLとその傘下BHVの社長を兼務するニコラ・ウゼ氏は、この店は「オムニチャネルのグローバルリーダーとしてグループが発展していくための野心を象徴する」と表明した。パリのショッピングの聖地になり得るのか注目される。

(パリ=松井孝予通信員)

ギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼ


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