フルカイテンが新生銀行と顧客紹介契約 非金融領域でも課題解決へ

2022/07/26 06:28 更新


瀬川社長

 在庫管理のクラウドシステム「フルカイテン」を提供するフルカイテンは、新生銀行との間で顧客紹介契約を締結した。新生銀行はフルカイテンへ顧客を紹介し、取引先企業の在庫分析の高度化や不良在庫抑制を通した廃棄ロス削減の支援を開始する。

 フルカイテンの瀬川直寛社長は「在庫は利益の種でもあれば資金繰り悪化の原因にもなる経営の根幹。『在庫を効率よく利益に変える』ための分析テクノロジーを新生銀行の取引先に提供することで、各社の経営を粗利体質に変革するお手伝いができれば」としている。

 新生銀行は、持続可能性やESG(環境・社会・企業統治)、SDGs(持続可能な開発目標)の観点に社会的インパクトの概念を融合させた「サステナブルインパクト」の取り組みを推進している。これまで顧客企業に対し、投融資を中心とした金融領域での課題解決サービスを提供してきたが、「新たに非金融領域でもサステナブルインパクトによる課題解決サービスを外部提携先とともに広げる」方針。その第1弾がフルカイテンとの契約となった。

 新生銀行グループは、融資先の事業成長を実現するパートナーとして、グループ内外の機能を活用して顧客が抱える課題解決に取り組む「事業パートナー型ビジネス」を進めている。今回の提携は、「外部企業との〝価値共創〟を体現する取り組み」の位置付けだ。

 フルカイテンは在庫の運用効率を向上させ、売り上げ・粗利・キャッシュフローの最大化を目的としたクラウドシステムを提供している。

 小売企業などを対象に、正価販売率の向上や不要な値引きの抑制、客単価の向上、欠品、売れ残りの解消などを支援し、属人化していた在庫分析の業務負荷を軽減してきた。フルカイテンは従来の在庫分析の主流である「遅行指標」(消化率など)に依拠した分析ではなく、在庫リスクの未来を予測する「先行指標」によって、今ある在庫の商品力を可視化する在庫分析SaaS(クラウドシステム)。①プロパー消化率の向上②不要な値引きの抑制③客単価の向上④残在庫の消化の促進──など多くの企業が抱える課題解決を目指し、「在庫を効率よく利益に変えていくことが可能になる」としている。

関連キーワードデジタルニュース



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事